オフィシャルブログ

月別アーカイブ: 2025年12月

第18回塗装工事雑学講座

皆さんこんにちは!
KATO総建株式会社、更新担当の中西です。

 

“三回塗り=正義”ではない。 正義は役割と膜厚と層間密着。ただし実務上は下塗→中塗→上塗の三層が最も安定して品質を出しやすい。今回は理論塗布量→必要缶数→WFT/DFT→インターバルまで、数値で語る塗装を解説します。

 

1. それぞれの“役割”を理解する
下塗:密着/吸い込み止め/防錆。土台を作る層。
中塗:膜厚の大半を担い、色の隠ぺいを進める。
上塗:耐候・艶・低汚染の最表層。雨・紫外線と戦う盾。

 

2. 理論塗布量と必要缶数の出し方
理論塗布量(㎡/L)×面積(㎡)=必要量(L)。
ロス(重なり・器具)を**10〜15%**上乗せし、缶数不足=膜厚不足の危険を避ける。
空缶管理で“出た量”を裏取りするのがプロの習慣。

 

3. WFT/DFT(膜厚)の管理
WFTコームゲージで湿膜厚を測定→体積固形分から**乾燥膜厚(DFT)**を推定。
角・端部・小口は薄くなりやすい→ストライプ塗り(先行タッチアップ)で補う。

 

4. インターバル(層間乾燥)⏱️
短すぎると溶剤残り/白化/しわ、長すぎると層間密着低下。
季節・温湿度で変動。仕様書の範囲で運用し、雨予報から逆算して工程を切る。

 

5. 2回設計は“条件付きで可” ✅/⚠️
高性能下塗+高固形分上塗で目標DFTを満たす設計なら、2回でも理屈は通る。ただし色替え大/下地劣化大は3回が無難。
現場判断で「2.5回」(下塗厚付→上塗2回目軽め)など微調整もあり。

 

6. 実務Tips
色替え:中塗を近似色にして上塗の隠ぺいを助ける。
希釈:レベリングのために入れすぎるとDFT不足。指定範囲内で。
塗り継ぎ:日の当たり/乾燥差で段差・ムラ。幅を広く持って消す。

 

7. トラブル事例と処方箋
ピンホール:泡・揮発→薄付×複数回、消泡剤・攪拌見直し。
艶ムラ:吸い込み差・ロット混在→下塗厚/缶のロット管理。
しわ・割れ:重ね早すぎ/過厚→規定WFTとインターバル遵守。

 

8. 検査・記録
WFT/DFTのスポット測定値、空缶数、温湿度、風速を日報化。
端部ストライプの前後写真で膜厚担保を可視化。

 

9. まとめチェック
次回(第9回)は色選び。心理・景観・汚れ・退色を数値と体感の両輪で設計し、後悔ゼロの配色術を公開します。

 

 

KATO総建株式会社では、一緒に働いてくださる仲間を募集中です!

私たちが採用において最も大切にしているのは、「人柄」です。

ぜひ求人情報ページをご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!

詳しくはこちら!

apple-touch-icon.png

第17回塗装工事雑学講座

皆さんこんにちは!
KATO総建株式会社、更新担当の中西です。

 

“どれが最強?”ではなく“どこで最適?” 人(居住・近隣)・基材(素材)・環境(気象)・求める寿命の4条件で、水性/弱溶剤/2液反応型の使い分けは変わります。誤解を解き、リスクとリターンを整理します。

 

1. 3方式の骨格比較(ざっくり表)
水性:低臭・低VOC/乾燥は温湿度に敏感/金属は要プライマー厳守。
弱溶剤:密着・乾燥安定/臭気あり/居住中は換気&告知。
2液型(ウレタン・エポキシ):化学反応硬化で高耐久/**可使時間(ポットライフ)**管理が難所。

 

2. 生活と安全(EHS)
水性優位:室内・軒天・居住中施工。近隣保育園・病院・ペット配慮に強い。
溶剤時の配慮:時間帯・養生・臭気案内。火気厳禁・保管温度。

 

3. 密着と基材適合
金属:基本は弱溶剤系下塗(エポキシ防錆/メッキ対応)→上塗は水性でも可(製品適合が前提)。
モルタル/ALC:含水管理が命。水性下塗+水性/弱溶剤上塗いずれも可。
サイディング意匠:水性クリヤで早期保護。退色すると不可。

 

4. 気象と乾燥
水性:湿度85%↑や露点差<3℃で白化・艶引けリスク。風で表面乾燥→内部水分が抜けずピンホールのことも。
弱溶剤:低温でも乾燥が進みやすいが、強風→肌荒れに注意。
2液:温度で反応速度が変わる。低温遅延/高温短ポットライフ。

 

5. 2液の管理(ここが差)
計量精度:主剤:硬化剤=規定比を厳守。目分量はNG。
混合→熟成:攪拌後、数分の熟成で気泡を抜き均一化。
ポットライフ:可使時間内に使い切る。超過は硬化不良・艶ムラの温床。

 

6. 実務の使い分け例
外壁(戸建て):水性ラジカル+低汚染が第一候補。付帯金属は弱溶剤ウレタンやフッ素で。
沿岸金属:下塗エポキシ→上塗フッ素/無機(弱溶剤/2液)。
屋根:下塗(浸透/エポ)→上塗(遮熱シリコン/フッ素、2液比率高め)。

 

7. よくある誤解を正す
“水性=弱い”→×。製品グレードと下地適合で性能が決まる。
“2液=全部最強”→×。管理が難しい。可使時間・温度・混合精度で品質が大きく揺れる。

 

8. トラブルと処方箋
白化(水性):湿潤・低温→施工中止/乾燥延長。
ベタつき(2液):混合比ミス/低温→剥離→再施工が原則。
剥離(弱溶剤):脱脂不良→素地まで戻す勇気。

 

9. 意思決定フロー
生活事情(臭気許容)
基材と環境(金属・沿岸)
求める寿命(更新周期)
気象(季節・湿度・温度)
施工作業性(ポットライフ・人員)

 

次回(第8回)は三回塗りの合理性。回

 

 

KATO総建株式会社では、一緒に働いてくださる仲間を募集中です!

私たちが採用において最も大切にしているのは、「人柄」です。

ぜひ求人情報ページをご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!

詳しくはこちら!

apple-touch-icon.png